平成29年11月18日(土)に大山の「ほとりあ」(鶴岡市自然学習交流館)で午後に「今、よみがえる加茂坂峠古道」の出版記念会が開催されました。
この本は「高館山周辺の歴史と文化を知る会」のメンバーが約3年間をかけて現地調査や古文書の調査や研究の成果をまとめて出版物として発行されたものです。
会のメンバーとして、元加茂小学校長の升川繁敏さんと加茂の長谷川芳男さんがいます。
ご両人とも、加茂の文化遺産を愛する会の会員を加茂古道や加茂の遺産の調査に引率していただきました。今までの実地調査や発掘などの成果も沢山盛り込んであります。
当日の会では、出版に至るまでの調査、研究の苦労話や今後の課題などを発表されました。高舘山を挟んで加茂地区、菱津地区、大山地区の調査研究の展開が広がりました。
この本は、「加茂の文化遺産を愛する会」では案内されて購入された方も多いと思います。以前に発行された加茂の歴史について、今回は年代順に一部修正や詳細な加筆がされています。
この本を通して加茂の歴史と田川地区の生い立ちがとても良く解ります。
「今、よみがえる加茂坂峠古道」の購入などで関心が有る方は、このHPの問い合わせをぜひ利用下さい。連絡先の
お電話番号やメールアドレス、FAX番号なども記入していただければ、後日、出版の担当から案内を差し上げますので、宜しくお願いします。
<概要について>
「今、よみがえる加茂坂峠古道」は、鉄門海上人が開削し、長く経路が分からなかった加茂〜大山間を結ぶ「加茂坂峠新道」を特定し、周辺の古道と共に歴史を記したものです。
鶴岡市加茂は、鎌倉時代から海運の要港として栄え、高館山周辺には海岸部と内陸部を結ぶ複数の道が整備されてきました。中でも物流の大動脈だった加茂坂峠には、江戸時代初期の加茂坂峠古道と鉄門海上人ら湯殿山行者が開いた加茂坂峠新道の2つがありました。
新道は、1891年(明治24年)に完成した加茂隧道の開通によって、道が途切れて使われなくなり、長く経路が不明であった。
元加茂小学校長の升川繁敏さんは、江戸時代の古文書集「大泉業誌(たいせんそうし)」に、従来の道の南側に新道を造っている、との庄内藩士の記述を見つけ、「加茂の文化遺産を愛する会」のメンバーと共に現地を調査し、その結果、石碑や人工的に造った切り通しなどを見つけ、新道と特定した。
来年(2018年)は、道をたどるイベントも企画中との事で、多くの皆さんに加茂坂峠古道、鶴岡市加茂を知ってもらいたいですね。
「今、よみがえる加茂坂峠古道」は、A4判46ページ、500部限定にて税込み1500円にて販売中です。