鶴岡市加茂地区では、平成24年度に山形県・東北公益文科大学・鶴岡市と協働して行った「景観回廊事業」の中で、加茂まち歩きマップを作成しました。(当ホームページでダウンロードできます)
作成したまち歩きマップについては、少し情報が古くなってきたので、平成27年度の景観回廊ワークショップの中で、新しいマップに更新しようとする動きが出ていました。
そこで、先進のまち歩きマップ作りを展開している、新潟市の観光カリスマであり、路地連新潟代表の野内隆裕氏をお招きし、野内氏の今までの取り組みと成果、北前船寄港地である加茂地区への想いを語っていただきましたので、報告します。
新潟市では、2008年から毎年、まちあるきマップを作成しており、そのイラストと写真撮影を野内氏が手がけております。作成されたマップや、小路のサインを含めたマップ「新潟の町 小路めぐり」が2013年度グッドデザイン賞を受賞しています。
平成27年12月20日(日)午後1時30分から3時まで、加茂地区自治振興会、山形県庄内総合支庁、東北公益文科大学が主催による、景観回廊事業講演会「野内隆裕氏、まちづくりのしかけ〜マップづくりとサインづくり」が加茂コミセンで開催されました。
<野内隆裕氏講演概要>
1 自分の街の紹介
新潟、信濃川の河口にあり、昔は砂丘の上にまちがあったが、港が遠くて不便だったため、1655年に移転し今のまちの原型が出来た。
昔の新潟の観光マップもあったが、観光客に不評で、野内氏は身近にある小路、通りの良さを自作のホームページで発信してきた。
「街は興味を持って歩いてみると発見があって楽しい。この愉しさを誰かと共有したい」
2 1998年自作ホームページ「にいがたなじらねっと」立ち上げ
野内氏のお気に入りの新潟市まちあるきスポットをネットで紹介。まちあるきの良さを共感しあえる仲間達とまちあるきウオークを開催。
沢山ある小路を紹介する為に、自作ステッカーを許可を得て小路付近に張り、街ゆく人々が小路名を意識できるようにしつらえた。のちにステッカーに小路のイメージのイラストを加えたりして、近親感をアップした。
3 新潟下町マップづくり
野内氏の活動成果をきっかけとして、新潟市の池田氏より、新しいにいがたの観光マップづくりを依頼され、2004年から準備を始め、2008年3月に「新潟の町小路めぐり」が完成すると同時に新潟市による案内板も28箇所設営された。
4 新潟シティガイドさん、小学生中学生によるマップ活用
新潟シティガイドさんは現在68人(代表八木氏)、新潟の街の人が自分たちが作った「まちあるきマップ」を使ってくれたので、大変良かった。また、小学生や中学生にも「まちあるきマップ」を使ってもらえるようになって良かった。
5 全国路地サミット2010 in NIIGATA 開催
平成22年10月23日(土)〜24日(日)全国路地サミット2010 in NIIGATAを開催し、新潟の小路あるき、まちあるきの良さ、活動を全国各地の路地愛好家の方々に体験してもらった。
6 加茂の日和山について
その昔、北前船の安全を確保するために、北前船の寄港地には、天候を観測する日和山が設置されていて、十二支方角石を基に、天気の具合を常に報告していたものと思われる。
鶴岡市加茂にも明石様から金沢寄りに日和山の跡地があるようだ。現在は加茂小学校の避難場所にもなっていることから、今年度は草刈り等をして、少しビューポイントにしてはどうか。魅力ある寺社や小路もあることから、面白いマップが出来そうだ。